SYMPTOMATOLIGY
食欲がない
食欲がないのは、心不全のサインかもしれません。心不全は、体の血液の流れが十分でない状態です。全身の各臓器で酸素の供給が不十分になり、肺で酸素が足りなければ息切れ症状となりますし、その他臓器で酸素供給が滞れば疲労感など様々な症状が出ます。
また、血液の流れが滞りますので、いろいろな臓器に水が溜まってしまいます。足のむくみや胸水、肝臓にも水は溜まります。その結果吐き気や食欲低下などの症状が出ることがあります。特にご高齢の方では息切れなどの症状がはっきりしないことも多く、ご家族が最近食欲が落ちたということで気づくこともあります。食欲低下は様々な疾患の最初のサインであることもあります。食べること・眠ること・便通、これらはやはり生きていくことの基本です。食欲がない、夜眠れない、お通じの調子が悪い、こういった症状から重大な病気が見つかることもあります。特に、ご自分では症状がはっきりしないご高齢の方の場合、食欲低下はご家族が一番気が付きやすいサインですので、是非注意深く見守ってみてください。